不倫で慰謝料請求されたときのNG行為を7つ紹介

著者情報

弁護士 金井啓
金井啓
一般の方々に、わかりやすく法律の知識をお届けしております。
難しい法律用語を、法律を知らない人でも分かるような記事の作成を心がけています。
不倫慰謝料に関する様々な悩みを持つ方々のために、当ホームページは有益な情報を提供いたします。

配偶者がいるにも関わらず不貞行為をはたらいてしまうと、配偶者から離婚を求められたり、慰謝料の支払いを求められたりすることがあります。
ご自身が結婚をしていなくても、配偶者のいる方との不倫が原因で慰謝料請求を受けることはあります。

急に多額の請求を受けても落ち着いて対応することが重要であり、特にここで紹介するNG行為は避けなくてはなりません。
自ら不利な状況に追い込むことのないよう、当記事の内容をご一読ください。

不倫がバレてしまい、ご自身の配偶者あるいは不倫相手の配偶者から慰謝料の請求を受けても、次のような行動は避けるように心がけましょう。

  • 無視をする
  • 不貞行為を不用意に認めてしまう
  • 相場を調べないまま支払ってしまう
  • 逆切れしてしまう
  • 脅されて従ってしまう
  • 不倫を続ける
  • 示談書を作ることなく和解する

それぞれの具体例、避けるべき理由について説明をしていきます。

無視をする

相手方から慰謝料の請求を受けたとき、支払う意思がなかったとしても、これを無視すべきではありません。
回答期限が記載された内容証明郵便で請求を受けることもありますので、記載されている期間内にできるだけ連絡を入れるようにしましょう。

無視をしていると訴訟を提起されるリスクが高まります。
「できるだけ穏便に解決したい」「できるだけ早く解決したい」と考えるのであればなおさら訴訟は避けた方が良いでしょう。

不貞行為を不用意に認めてしまう

慰謝料の請求について話し合っているとき、安易に不倫を認めるような発言をすべきではありません。
もし相手方が録音をしていた場合、有力な証拠を掴ませることになってしまいます。

不倫という表現は少し曖昧ですが、重要なのは「不貞行為」の有無です。要は肉体関係があったかどうかであり、その有無は慰謝料の支払い義務に関わってきますので、相手方が十分な証拠を獲得していない段階であれば特に発言に留意しないといけません。

また、すでに不貞行為の存在が明らかで証拠を確保されているとしても、次のような事実について発言する、証拠を渡してしまうと、慰謝料の金額が増えてしまうおそれがあります。

  • 不貞行為の回数
  • 不倫の期間
  • 不倫に対する積極性

法的な問題になってきますので、一般の方にはどんな発言を控えるべきか判断が難しいかもしれません。
対応に困ったときは弁護士にアドバイスを求め、対策を練っておきましょう。

相場を調べないまま支払ってしまう

不貞行為があったことについて争いようがない場面であっても、支払う金額については争えることがあります。
不倫をしてしまい、責任を負うべき立場だとしても、法律上は被害者側の言い値で認めるようなことはありません。

とはいえ相場を理解していなければその判断もできません。
そこで不倫における慰謝料請求問題について過去の事例を調査し、おおむねどれくらいの金額で解決しているのかを把握しておきましょう。

具体的な金額は状況によりますが、金額を左右するのは「婚姻期間」「不倫期間」「不貞行為の回数や頻度」「不倫により夫婦が別居あるいは離婚をしたのか」という点です。
特に離婚をするかどうかは被害の結果を意味しますので、慰謝料の金額にも大きく影響します。
例えば夫婦が離婚をすることになった場合、婚姻期間が2,3年程度でも慰謝料額が100万円を超えることが多いです。
婚姻期間が10年以上になってくると300万円程度になることも珍しくありません。

こうした相場を踏まえ、提示された内容に少しでも納得いかないのなら、支払いに応じないようにしましょう。
相手方から直接支払いを求められた段階ではまだ慰謝料の支払い義務はありません。
示談交渉の段階ですので、交渉内容を受け入れることも、受け入れないことも任意に判断できます。

逆ギレしてしまう

不倫について責め立てられ、慰謝料の支払いを求められたとしても、逆ギレをしてはいけません。
相手方も感情的になり、ときには酷い暴言を浴びせられることもあるでしょう。
そんなときでも、ご自身まで感情的になって反論をすべきではありません。相手を逆なでするような言動も避けましょう。
ご自身の配偶者と離婚せず今後も関係性を続けていくのであれば、より慎重に言動を考えなくてはなりません。
不倫発覚後、互いに離婚をするつもりがなくても、その後のやり取りの内容次第で離婚という結論に至る可能性もあります。

そしてこうした行為がご自身の得になることはありませんし、かえって不利な立場に自ら追い込むことになるかもしれません。

不倫について反省をしていないと評価され、慰謝料の金額が増えてしまうこともあるのです。

脅されて従ってしまう

相手方の言い分に対して感情的に反論することは避けるべきですが、逆に、言いなりになってもいけません。

何としても慰謝料を支払わせようと、相手方が脅しをかけてくる可能性もあるのですが、だからといって従うべきではありません。
例えば「慰謝料を支払わないと勤め先に電話をしてバラす」「家族や近隣の人たちにバラす」などと言ってくるかもしれません。

脅しの内容によっては犯罪が成立することもありますので、脅迫を受けたときには弁護士に事情を説明して、その後の対応について考えてもらいましょう。

不倫を続ける

「もうバレたから何をしても一緒だ」などと開き直り、不倫を続けるようなことも避けるべきです。
相手方から「不倫はもうやめてください」と明確に言われていなかったとしても、不倫の継続は避けましょう。

この場合もやはり反省がないと評価され、慰謝料の額が増える可能性が高まります。

示談書を作ることなく和解する

もし提示された条件、慰謝料の金額などにも納得がいった場合、示談で問題を終結することがあります。
合意があれば裁判所を利用する必要もありませんし、自由な形式で、迅速に解決ができます。

ただ、この場合でもきちんと文書として和解内容を残しておくべきです。
このときの文書は「示談書」と呼ばれます。示談書がなくても和解は有効ですが、形に残しておくことで紛争の蒸し返しを防ぎやすくなります。

逆にいうと、示談書が作られていないと追加で慰謝料の請求を受けるリスクを残すことになってしまいます。
「前の話し合いのときは、不倫関係が5年もあったことなんて知らなかった。だからその分を考慮して100万円追加で支払え。」などと言われる危険があります。

そのため誰と誰が交わした約束なのか、当事者について明記すること、約束した内容について漏れなく記載することに注意して示談書を作成しましょう。

慰謝料を請求されたときの適切な行動とは

不倫がバレて慰謝料請求を受けたときのNG行為例を上に示しましたが、これらの行動を避けるとともに、適切なアクションを起こすことが重要です。
取るべき行動について、基本的なことを次に説明していきます。

冷静に対応する

前提として、どのような行動を起こすにしても冷静であることが大切です。
相手方が感情的になっていても、ご自身は心を落ち着かせて、よく考えて発言をしましょう。
ちょっとした失言がきっかけで不利な立場に立たされることもあります。

弁護士に相談する

法律問題、不倫問題の紛争解決に詳しくない方が取るべき行動は「弁護士に相談すること」に集約されているとっても過言ではありません。
後述するように、慰謝料の支払い義務について評価すること支払うべき慰謝料の金額について評価することは大事ですが、弁護士に依頼すればプロに任せることができるからです。
また、不倫相手の配偶者から請求を受けているときは、ご自身が直接対応していると自宅に文書が届くことになります。
送付された文書がきっかけで家族にバレてしまうおそれもありますが、弁護士に依頼すれば送付先を法律事務所にすることができます。

ただ、弁護士にもそれぞれに主な取り扱い分野が異なります。
企業法務をメインに取り扱う弁護士もいれば、刑事事件の実績が豊富な弁護士もいます。
そして家族問題、不倫問題の解決を得意とする弁護士もいますので、近所でたまたま見かけた法律事務所に即決するのではなくよく考えて選定することが大事です。

《弁護士を探すときのチェックポイント》

  • 不倫問題についての解決実績
  • 丁寧な対応・説明をしてくれるかどうか
  • 依頼費用の大きさと料金体系の明確さ

依頼費用について不安がある方は事前にしっかりと説明を受けておきましょう。
おおよそいくらかかるのか、どのような場合に費用が増えるのか、これら料金体系の分かりやすさも弁護士の選定基準の1つになります。

慰謝料の支払い義務の有無を調べる

弁護士が付いている場合は対応を任せられますが、「慰謝料の支払い義務の有無」について調べることも大事です。

一般にいう「不倫」や「浮気」が、不法行為にあたる「不貞行為」とイコールの関係になるとは限りません。
そのため夫婦間の認識で不倫があったといえる場合でも、法的には慰謝料を支払う義務がないと判断されることもあります。

重要なのは肉体関係の有無です。
「肉体関係がなければ絶対に慰謝料は発生しない」ということでもありませんが、慰謝料の支払いについて拒否できる可能性が高くなります。

また、次の場合にも慰謝料の支払い義務がないと主張できます。

  • 夫婦関係がすでに破綻していた
    慰謝料の請求は夫婦関係を前提とするため、別居をしていたり離婚についての話を進めていたりしたときには慰謝料を支払う必要はない。
  • 肉体関係を持ったのは自分の意思ではない
    性行為を強要されたという事情がある場合は不法行為にあたらない。
  • (不倫相手の配偶者からの背級の場合)結婚していることを知らなかった
    不法行為は故意または過失を要するため、結婚をしていることについて知らなかった、または知ることができなかったのであれば、支払いを拒絶できる。
  • 不倫が大昔の出来事
    慰謝料の請求権は、加害者を特定してから3年、不貞行為から20年の消滅時効に係る。この期間を超えてから請求を受けた場合、不貞行為が事実であっても支払いを拒絶できる。

適正な慰謝料額を調べる

慰謝料の支払いを避けられないときでも、金額について交渉を求める余地があります。そこでご自身と似た状況における過去の裁判例から、慰謝料額の相場を調べておきましょう。

その上で、ご自身の過失の程度などを鑑みて、減額交渉を進めていきます。

不倫相手の配偶者から請求を受けている場合は、「求償権」を理由に減額交渉が上手くいく可能性があります。
求償権とは、共同不法行為において損害賠償請求を受けたときの、他方の不法行為者に対する負担部分の請求権を意味します。

不倫の場合、ご自身と不倫相手の2人が共同不法行為をはたらいています。にもかかわらずご自身だけが損害賠償金を負うべき理由はなく、同程度に責任があるのなら賠償金も半々で負担すべきです。
※被害者側はどちらに対しても満額の請求ができる。

そこで不倫相手の配偶者から満額の300万円の請求を受けたとしても、求償権の行使によって不倫相手に(負担割合が半々なら)150万円が請求できます。
相手方が離婚をしない場合、世帯で見ると実質被害者側も負担をすることになりますので、この求償権を盾に「求償権を行使しないから、その代わりに減額してほしい」と交渉することができます。

交渉の方法についても弁護士に相談しておくことをおすすめします。
また、同じ理由で減額を求めるにしても、当事者より第三者が交渉を持ち掛けた方が上手くいきやすいです。
このことも踏まえ、弁護士に対応を依頼すべきかどうか検討しておくと良いでしょう。

横浜クレヨン法律事務所では・・・

浮気・慰謝料問題への対応に非常に力を入れています。婚姻関係の破綻が争点になった事例も数多く取り扱ってきました。

慰謝料問題に不安がある方、弁護士が親身になってサポートいたします。LINEを始めとした各種の無料相談にも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。

LINEで無料相談
メールで無料相談